いよいよ寒くなってきました。暦の上では、「霜降」(そうこう)。そんな季節です。
個人的には、霜降り(しもふり)の肉をすき焼きにして食べたい今日この頃ですが、、、
皆様、風邪など引かれていないでしょうか?

さてさて、当稿の後編では、韓国内での検索エンジンの市場シェア(2014年)や、韓国で苦戦を続けているGoogleの状況などをテーマにしたいと思います。


# 韓国の検索エンジン市場シェア状況(2014年)

PC use: 

1.NAVER  75.84%

2.Daum  15.6%

3.Google 3.48%

4.NATE 0.11%

etc  4.97%

*Nielsen KoreanClick 2014.6 Search PVデータから割合算出)

pc_search














PCでは、NAVERが70%以上と圧倒的な市場占有率となっており、2位のDaumとの差は、依然、大きな開きが見られます。Daumは、5月にカカオとの統合を発表しましたが、「検索」の部分でのシナジーは、今のところ見られません。Google KOREAは、3%台とPCでの低空飛行は、変わらず。


Mobile use:
1.NAVER  79.2%

2.Daum  12.9%

3.Google 7.9%

*Nielsen KoreanClick 2014.7

mobile_search














一方、モバイルにおいては、調査によって、数字のばらつきが見られますが、
android OSが90%以上を占める韓国のスマートフォン市場において、android端末にデフォルトで搭載されているGoogleの検索量が徐々に増えてきています。ですが、上記の数字の通り、(アプリ経由での検索も多い)NAVERのシェアにはまだまだ及ばない状況です。

注目の検索ポータルとしては、PCで1%前後のシェアを獲得している
zum.com(2011年オープン)が挙げられます。やはり、ここも”韓国スタイル”の検索結果仕様(統合検索)になっており、先発のポータルに酷似していますが、差別化として、独自開発のWebブラウザ「スウィング」をリリースし、利用者を増やすなどしています。

[補足] なお、長らく1%にも及ばない市場シェアに喘いでいたヤフーコリアは、子会社のオーバーチュアコリアの収益に依存していましたが、NAVERやDaumがオーバーチュアコリアへの広告枠の提供を終了したことも影響して、2012年末もって、韓国での事業から撤退致しました。


# Google KOREAの苦戦と模索

韓国は、世界でもGoogleが検索シェアを占有できていない象徴的な国の1つと言えます。こうした例は、他に中国(Baiduが7割)やロシア(Yandexが7割)が挙げられます。チェコ(Seznamが6割)などもそうでしょうか。日本の場合は、Yahoo!JAPANの検索エンジンは、Googleを採用しているので、実質、Googleが占有している国と言えるでしょう。

さて、前述の通り、Google KOREAは、韓国での検索シェアにおいて、モバイルでの善戦が見て取れるものの、グローバルにシェアを獲得しているGoogleとしては、苦戦と模索が続いています。

Googleの所謂、「
ユニバーサル検索」(2007年リリース)は、NAVERや他の韓国のポータルサイトが早くから採用している統合検索と同系の検索仕様ですが、2008年に、Google KOREAは、このユニバーサル検索を他言語のGoogleに先駆けて導入することになります。この時点で、かなり、”韓国スタイル”に寄ってきた訳ですが、それでも、韓国人にとって、「グーグルは、ベテランユーザーが使う難しい検索エンジン」という印象がまだ根強く、NAVERの牙城を崩せない状況が続いている訳です。

その後も幾度かのリニューアル(参考:グーグルコリアの検索、“韓国スタイル”に変わる2012年2月中央日報日本語版)を経て、韓国市場の攻略を試みてはいますが、長らくNAVERの統合検索で検索することに慣れたユーザーを引き込むのは、難しいようです。

その背景には、NAVERが「NAVERカフェ」や「NAVER知識iN」、あるいは、「NAVERブログ」といった韓国のネットユーザーには絶対欠かせない人気コンテンツを幾つも保有して、NAVERの外に出ずともユーザーの欲求が満たされ、完結してしまう情報のプラットフォームになっている部分が大きいように思います。メールも地図もニュースもすべてNAVERで完結するのです。

また、一方で賛否両論ありますが、カフェや知識コンテンツなどのハングル語で書かれたUCC(NAVERは、UCC*を大きな蓄積資産と捉えています。*User Created Contents)がGoogle含めた他の検索エンジンの検索にヒットしないこともユーザーがGoogle検索に向かわない1つの要因として考えられます。

次回は、数回に渡って、「NAVER知識iN」について、書いてみたいと思います。